新潟市で車中避難する場合の注意点|エコノミー症候群を防ぐコツ
災害が発生したとき、あなたはどこに避難しますか。
避難所を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は車中避難を選ぶ人が非常に多いのが現実なんです。
2016年の熊本地震では、避難した人の約7割が車の中で過ごしたというデータがあります。
「避難所は人が多くて落ち着かなかった」「子どもが夜泣きするから周りに申し訳なくて」という声は、被災地で繰り返し聞かれてきました。
特に新潟市は車社会ですから、いざというとき車中避難を考えている方も少なくないでしょう。
ただし、正しい知識がなければ車中避難は命に関わる危険をはらんでいます。
この記事では、車中避難のリスクと具体的な対策を、被災者の体験談とともにお伝えします。

・車中避難でエコノミークラス症候群を防ぐ方法
・新潟市で安全な駐車場所の選び方
・車に積んでおきたい防災グッズ一覧
・被災経験者の体験談から学ぶ注意点
なぜ車中避難を選ぶ人が多いのか
避難所はあくまで「一時的な安全確保の場所」であって、プライバシーが十分に確保されるわけではありません。
大勢の人が一つの空間で寝起きするストレスは、想像以上のものがあるんですよね。
「高齢の母がトイレに何度も行くので、周りに気を遣って結局車で過ごした」という声もあります。
ペットを飼っている方にとっては、さらに切実な問題ではないでしょうか。
多くの避難所ではペット同伴が制限されるため、家族同然の存在を車に残して自分だけ避難所に入るという選択ができない方も多いのが実情です。
車中避難は自分たちのスペースが確保でき、すぐに移動もできるという大きなメリットがあります。
しかしその裏には、命を落としかねない深刻なリスクが潜んでいることを知っておく必要があります。
エコノミークラス症候群の恐ろしさ
車中避難で最も警戒すべきなのが、エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症・肺塞栓症)です。
長時間同じ姿勢で座り続けることで、足の静脈に血の塊(血栓)ができ、それが肺に飛んで血管を詰まらせてしまう病気です。
2004年の新潟県中越地震では、車中泊をしていた被災者の約3割にエコノミークラス症候群の症状が確認されました。
さらに深刻なのは、肺塞栓症で入院した14件のうち7人が亡くなっているという事実です。
熊本地震の犠牲者273名のうち、地震の直接死は50名で、残りの223名は災害関連死でした。
つまり犠牲者の約8割が避難生活中に命を落としているのです。
車中泊によるエコノミークラス症候群も、この災害関連死の大きな要因の一つとなっています。
・被災前と比べて片側の足だけがむくんで痛みがある
・筋肉痛のような痛みが片足だけに出ている
・急に息苦しさを感じるようになった
これらの症状は血栓が発生しているサインの可能性があります。放置すると命に関わるため、速やかに医療機関を受診してください。
車中避難で命を守る3つの鉄則
エコノミークラス症候群を防ぐために、必ず守ってほしい鉄則が3つあります。
鉄則1:同じ姿勢を長時間続けない
できるだけ足を伸ばせる体勢をとりましょう。
ワゴン車やミニバンのようにシートをフラットにできる車種は、普通乗用車や軽自動車に比べて血栓リスクが低いことがわかっています。
座ったまま眠るのが一番危険なので、後部座席を倒して横になれる環境を作ってください。
鉄則2:1時間に1度、足の運動をする
かかとの上げ下げを20回から30回繰り返すだけでも効果があります。
足首をぐるぐる回す、つま先を上下に動かす、ふくらはぎを手で揉むなど、こまめに血流を促しましょう。
可能であれば車の外に出て歩くのが一番効果的です。
鉄則3:水分を十分にとる
ここが実は一番見落とされがちなポイントなんです。
被災者の中には「トイレの回数を減らすために水を飲む量を減らした」という方が少なくありません。
しかし水分不足は血液をドロドロにし、血栓のリスクを大幅に高めてしまいます。
トイレの心配よりも、命を守ることを最優先に考えてください。
新潟市で安全な駐車場所の選び方
車中避難をするとき、どこに車を停めるかも重要な判断になります。
新潟市は海抜が低いエリアが広く分布しているため、浸水リスクのある場所での車中泊は大変危険です。
特に大雨や洪水が想定される災害では、低地に駐車したまま就寝すると水没の恐れがあります。
事前にハザードマップで浸水想定区域を確認し、できるだけ高台や浸水リスクの低い場所を選んでおきましょう。
また、崖の近くや河川の堤防沿いなど、二次災害のリスクがある場所は避けるのが鉄則です。
自治体が指定する避難場所の駐車場が利用できるケースもあるので、お住まいの区の防災情報をあらかじめチェックしておくと安心ですよね。
地震の場合は、建物の倒壊に巻き込まれないよう、広い場所を選ぶことも忘れないでください。
車に積んでおきたい防災グッズ一覧
車中避難を想定するなら、日頃から車に防災グッズを積んでおくことが大切です。
「持病があるが病院と連絡が取れず、薬もあと一週間分しかない」という深刻な体験談もありました。
常備薬がある方は、車にも数日分を備えておくことを強くおすすめします。
最低限備えたいもの
- 飲料水(1人あたり1日2リットル、最低3日分)
- 非常食(カロリーメイト、缶詰など調理不要のもの)
- 常備薬・お薬手帳のコピー
- 毛布またはシュラフ(寝袋)
- 携帯トイレ(最低10回分)
- モバイルバッテリーと充電ケーブル
あると役立つもの
- 車用カーテンまたはサンシェード(プライバシー確保)
- エアマットや段差解消クッション(フラットな寝床づくり)
- 着圧ソックス(血栓予防に効果的)
- ラジオ(情報収集用)
- ウェットティッシュ・ゴミ袋
新潟の冬場はエンジンをかけて暖房を使いたくなりますが、マフラー周りに雪が積もると一酸化炭素中毒の危険があります。
これは意外と知られていない盲点で、エンジンをかけたまま眠ることは絶対に避けてください。
防寒は毛布やカイロなど、エンジンに頼らない方法で確保するのが安全です。
まとめ:車中避難を安全に行うために
・エコノミークラス症候群は中越地震で車中泊者の約3割が発症した深刻なリスク
・予防の鉄則は「同じ姿勢を避ける」「1時間に1度の足の運動」「十分な水分摂取」
・駐車場所は浸水リスクの低い高台を選び、ハザードマップで事前確認を
・冬場のエンジンかけっぱなしは一酸化炭素中毒の危険がある
・常備薬・携帯トイレ・着圧ソックスは車中避難の必需品
車中避難は正しい知識と備えがあれば、有効な避難手段の一つになります。
大切なのは、自宅周辺の災害リスクを事前に把握しておくことです。
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車中避難をする場合に安全な駐車場所を選ぶためにも、まずはお住まいのエリアの災害リスクをチェックしてみてください。