新潟市の冬から春の災害カレンダー|大雪→雪崩→融雪洪水の流れ

更新日:2026.02.07

新潟の災害は「季節で変わる」

新潟市に住んでいると、冬は雪、夏は台風というイメージがありますよね。でも実は、冬から春にかけての新潟には「連鎖する災害リスク」があります。大雪→雪崩→融雪洪水という流れで、リスクが季節とともに変化していくんです。

 

この記事では、12月から5月までの「災害カレンダー」を解説します。どの時期に何に気をつければいいのか、一緒に確認していきましょう。

 

12月〜1月|大雪シーズン本番

12月に入ると本格的な冬型の気圧配置が始まります。新潟市で特に警戒が必要なのは「里雪型」と呼ばれるパターン。普段は山沿いに降る雪が、気圧配置によっては平野部の新潟市でも一気にドカ雪になります。

 

2021年1月には10日間で150cm、2025年2月には12時間で50cmという記録的な大雪が新潟市を襲いました。どちらも「顕著な大雪に関する気象情報」が発表される事態。交通マヒ、ライフラインの寸断、除雪作業中の事故など、様々な被害が出ています。

 

この時期に気をつけたいのは、除雪作業中の事故です。令和6年度だけで137件の人的被害が報告されています。「一人でしない」「無理しない」「落雪・転落に気をつけて」を合言葉に、安全第一で作業しましょう。

 

2月|大雪のピークと雪崩の始まり

2月は大雪のピークであると同時に、雪崩の危険性が高まる時期でもあります。気象庁のデータによると、大雪の年には大きな雪崩災害が発生しています。

 

新潟市の平野部では雪崩の心配はほとんどありませんが、秋葉区や南区の山沿い、あるいは山間部への通勤・レジャーをする方は注意が必要です。雪崩は「数日に及ぶ大雪の最中」や「大雪が小康状態となった直後」に発生しやすい傾向があります。

 

また、2月後半になると気温が上がる日が出てきます。屋根からの落雪事故も増える時期なので、軒下を歩くときは上を見上げる習慣をつけましょう。

 

3月〜4月|融雪期の隠れたリスク

雪解けの季節、ほっと一息…と思いきや、実はここからが新潟特有の災害リスクが高まる時期なんです。

 

新潟地方気象台によると、新潟県では地すべり発生件数の半数近くが3月から5月の融雪期に集中しています。なぜかというと、積もった雪が溶けて大量の水が地面に流れ出すから。

 

どのくらいの水量かというと、森林総合研究所十日町試験地の観測では、雪を水に換算した量は年最大値の平均で720mm。これは梅雨期間を含む6・7月の平年降水量の約2倍にもなります。つまり、雪解けの時期は「毎日雨が降り続いているのと同じ状態」なんです。

 

融雪期の最盛期には、日雨量50mmに相当する雪解け水が毎日流れ出しています。これに低気圧の通過による降雨が加わると、さらに多くの水が地面に流出。河川の増水や浸水のリスクが一気に高まります。

 

融雪洪水とは?

「融雪洪水」という言葉を聞いたことがありますか?雪解け水による洪水のことで、春の新潟では珍しくない現象です。

 

普通の洪水は大雨で河川が増水して起こりますよね。でも融雪洪水は、晴れた日でも起こり得ます。気温が上がって雪解けが進むと、山から大量の水が流れ込み、河川の水位が上昇するんです。

 

新潟市は信濃川・阿賀野川という大河川が流れる土地。上流で雪解けが進むと、その水が新潟市に流れ込んできます。特に雪解け水が多い年は、河川の水位上昇に注意が必要です。

 

新潟市の洪水ハザードマップには「複合氾濫」という概念があります。川からの氾濫(外水氾濫)と、水路からあふれる現象(内水氾濫)が同時に起きるパターン。雪解け時期は内水氾濫のリスクも高まるので、お住まいの地域のハザードマップを確認しておきましょう。

 

5月|地すべりのピーク

5月になると雪はほぼ消えますが、地すべりのリスクは続きます。地盤に染み込んだ雪解け水の影響は、雪が消えてからもしばらく残るからです。

 

新潟市の平野部では大規模な地すべりは起きにくいですが、秋葉区の丘陵地帯や南区の一部では土砂災害警戒区域に指定されている場所があります。引っ越しや土地購入を検討している方は、土砂災害ハザードマップも確認しておくと安心です。

 

災害カレンダーまとめ

ここまでの内容を整理してみましょう。

 

12月〜1月:大雪による交通障害、除雪作業中の事故に注意。食料・水の備蓄を。

 

2月:大雪のピーク。気温上昇時は屋根からの落雪、山間部では雪崩に注意。

 

3月〜4月:融雪期。河川の増水、内水氾濫、地すべりのリスクが高まる。

 

5月:地すべりのピーク。土砂災害警戒区域にお住まいの方は特に注意。

 

季節によってリスクが変わるということは、対策も季節に応じて変える必要があるということ。冬は雪対策、春は水害対策と、意識を切り替えていきましょう。

 

まとめ:「雪が溶けたら安心」ではない

新潟の冬から春は、大雪→雪崩→融雪洪水→地すべりと、災害リスクが連鎖していきます。「雪が溶けたから安心」ではなく、むしろ雪解け後こそ注意が必要な時期。

 

住まハザでは、洪水・津波・液状化・大雨浸水・海抜の5つの災害リスクをスコア化しています。新潟市のお住まいの町名を検索して、総合的な災害リスクを確認してみてください。季節に応じた備えで、安全な暮らしを守りましょう。