11月5日は津波防災の日|新潟市の津波リスクと海抜の確認法

更新日:2026.11.04
11月5日は「津波防災の日」です。新潟市の津波ハザードマップと、自宅や職場の海抜を、この機会に確認しておきませんか。新潟県の津波浸水想定では、新潟市の浸水想定面積が県内で最も大きく、津波の影響が出るまでの時間も短いとされています。この記事では、公的な資料で確認できる範囲で、想定の読み方と、住まハザで「津波」「海抜」を確認する手順を解説します。
✍️ この記事の執筆者について
NoTown代表(新潟市西区・東青山)
建築業界20年・不動産業界10年・損害保険販売6年。
二級建築士・宅地建物取引士・FP・損保代理店の資格を保有。
自宅が地震で被災した際の保険申請も、実体験として経験しています。

11月5日は津波防災の日——なぜ今、確認するのか

「津波防災の日」は、「津波対策の推進に関する法律」の中で、毎年11月5日と決められています(内閣府)。法律ができたきっかけは東日本大震災で、日付は、「稲むらの火」のモデルにもなった1854年の安政南海地震が発生した日にちなんでいます。

新潟県の津波浸水想定の解説資料には、日本海側は太平洋側に比べて津波の震源が陸地に近く、津波の影響を受けるまでの時間が短いこと、新潟県の沿岸部では最短で5分以内に水位への影響が生じることが書かれています。

新潟市は、県内で浸水の想定面積が最も大きい市です。県内の浸水想定面積の合計16,334haのうち、新潟市が10,736haを占めます(浸水の深さ1cm以上の範囲)。

📌 ポイント
気象庁は、海辺で強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じたときは、警報を待たずに、海辺から離れてより高い安全な場所へ避難するよう示しています。

過去の地震の被害は、1964年新潟地震から60年——液状化の記録が示す今の新潟市の危険エリアと住まハザの活用法で整理しています。

新潟県の津波浸水想定は何を示しているか

新潟県は、津波防災地域づくりに関する法律に基づき、津波浸水想定を平成29年11月15日に公表しました。新潟市の津波ハザードマップは、この想定をもとに作られています。

想定の前提
「新潟県沿岸に最大クラスの津波をもたらすと想定される地震が悪条件下において発生した場合」を想定しています。起こりうる最大クラスの想定であり、必ずその範囲まで浸水するという意味ではありません。

公表されている内容
法律に基づくのは「浸水域」と「最大浸水深」です。浸水開始時間、最高流速、津波水位、影響開始時間、浸水面積は、県が独自に公表しています。

新潟市の数字
浸水想定面積は10,736ha、影響開始時間は5分以内です。影響開始時間は、水位が初期水位から20cm上昇または低下するまでの最短時間で、浸水が始まる時間とは別のものです。

津波災害警戒区域
令和5年6月2日に、新潟市内の一部が指定されました。浸水が始まるまでの時間が発災から120分未満の地域で、宅地建物取引業法による重要事項説明の対象になります。

⚠️ 注意
県は、「着色されていない区域が必ずしも安全というわけではありません」と示しています。また、第二波以降に浸水が最大になる場所があること、地面の凹凸や構造物の影響で、浸水域の外でも浸水する場合があることも示しています。

津波から逃げるとき、海抜は何を意味するのか

海抜(標高)は、東京湾平均海面(T.P.)を0mとした土地の高さです。新潟県の資料でも、津波の水位は、陸地の標高0mの基準である東京湾平均海面からの高さで表されています。

住まハザでは町ごとの海抜を数値で表示しており、FAQでは、海抜が低い地域は津波や高潮のリスクが高まるため、避難計画づくりに活用するよう案内しています。ただし、海抜が高ければ必ず安全とは言えません。県も、着色されていない区域が必ずしも安全ではないと示しています。海抜は目安の一つとして、津波浸水想定の図と合わせて見ましょう。県は、津波が川をさかのぼることで、河川や湖沼の水位が変わることがあるものの、想定図には図示していないとも示しています。川の近くにお住まいの方は、特に注意が必要です。

気象庁が示す、津波警報などの種類

大津波警報
予想される津波の高さが、高いところで3mを超える場合です。ただちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難します。

津波警報
予想される津波の高さが、高いところで1mを超え、3m以下の場合です。同じく、ただちに安全な場所へ避難します。

津波注意報
予想される津波の高さが、高いところで0.2m以上、1m以下の場合です。海の中にいる人は、ただちに海から上がって海岸から離れます。

気象庁は、「津波は繰り返し襲ってきます」と示しています。警報・注意報が解除されるまでは避難を続け、「潮が引いたら逃げればよい」という考えは「大きな間違い」としています。

住まハザで「津波」「海抜」を確認する手順

住まハザは、新潟市の中央区・西区・東区・江南区について、町名単位で5つのハザードスコア(津波・液状化・川の氾濫・大雨による浸水・海抜)を確認できます。スコアは、国土交通省・北陸地方整備局・新潟市の資料をもとにした、おおよその危険レベルです。

Step1・2 住まハザで検索する
住まハザ(sumahaza.com)の「スコアを調べる」に、郵便番号か町名を入力します。

Step3 「津波」「海抜」を見る
「津波」は地震発生後の津波の発生可能高さ、「海抜」はその町の海抜を数値で表示します。

Step4 市の津波ハザードマップで確認する
新潟市の津波ハザードマップは区ごとに公開され、浸水の深さを示す「浸水想定図」と、津波の到達時間を示す「到達時間図」があります。

Step5 津波避難ビルを確認する
市の津波ハザードマップでは、青い丸で「津波避難ビル」が示されています。

このエリアのリスクを住まハザで確認する → https://sumahaza.com

4区の津波リスクの違いは、新潟市4区を徹底比較~津波リスク~で解説しています。

📌 ポイント
住まハザは町名単位の目安です。個別の場所は、新潟市の津波ハザードマップや、地図情報サービス「にいがたeマップ」で確認してください。

家を選ぶとき・住み続けるときの津波への備え

家を探すときは、検討している場所が津波浸水想定の区域に入っているかを確認します。津波災害警戒区域では、宅地建物取引業法による重要事項説明の対象になるため、契約の前に不動産会社に確認しましょう。

新潟市は、津波浸水区域内の施設を「津波避難ビル」「津波避難場所」に指定しています。要件は、耐震安全性が確認されていること、鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造を原則とすること、想定される津波浸水深に対して十分な高さがあることです。利用できるのは、津波注意報・津波警報・大津波警報が発表されてから、解除されるまでです。

日頃の確認
自宅や職場の想定を津波ハザードマップで確認し、近くの津波避難ビルまでの道を歩いて確認します。

家族での共有
強い揺れを感じたら、まず海辺や川沿いから離れること、どこへ避難するかを、家族で決めておきます。

保険の確認
津波による建物の損害は、火災保険では補償されません。地震保険は、地震・噴火またはこれらによる津波を原因とする損害を補償します。加入しているかを保険証券で確認しましょう。

新潟県は、津波浸水想定を、「何としても人命を守る」という考えの下、避難を中心とした津波防災地域づくりを進めるためのものと説明しています。住まいの備えも、まず「どこへ、どの道で逃げるか」を決めることから始まります。

まとめ・参考にした公式情報

✅ この記事のまとめ
・11月5日は、「津波対策の推進に関する法律」で定められた津波防災の日
・新潟市の浸水想定面積は10,736haで県内最大。津波の影響が出るまでの時間は5分以内とされている
・着色されていない区域も、必ずしも安全とは限らない。海抜は目安の一つ
・住まハザで目安を確認し、市の津波ハザードマップで詳しく確認する

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📚 参考にした公式情報
・内閣府「津波防災の日」
https://www.bousai.go.jp/jishin/tsunami/tsunamibousai/tsunamibousaiday.html
・新潟県「津波浸水想定図(平成29年度版)」
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/bosaikikaku/h29tunami.html
・新潟県「津波浸水想定について(解説)」
https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/360344.pdf
・新潟県「津波災害警戒区域の指定について」
https://www.pref.niigata.lg.jp/site/bosai/20230602tsunamisaigaikeikaikuiki.html
・気象庁「津波から身を守るために」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/tsunami_bosai/index.html
・気象庁「津波警報・注意報、津波情報、津波予報について」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/joho/tsunamiinfo.html
・新潟市「津波ハザードマップ」
https://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/bosai/hinanjo/kouzui_hinanchizu/tsunamihazard/index.html
・新潟市「津波避難ビル・津波避難場所」
https://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/bosai/hinanjo/tsunamihinan.html
※公的情報は2026年10月30日時点で確認した内容です。最新の情報は各ページでご確認ください。

※津波浸水想定は最大クラスの津波を想定したもので、実際の浸水を予測・保証するものではありません。住まハザのスコアは、町名単位のおおよその危険レベルです。